2017-05-21

サウンドボックス

最新の音響テクノロジーで、魅力ゼロの施設が「人気のコンサートホール」
に生まれ変わった


サンフランシスコにある「サウンドボックス」という施設についての記事。この施設では、マイクロフォンとスピーカを使った「Constellation」というシステムを使うことで、空間の音響特性を変化させられるようになっている。残響時間を長くすることで、まるでカテドラルで演奏しているかのように聞かせることができる。技術的にはノイズキャンセリングのように、残響時間を短くして無響室に近づけることもできるようになるだろう。

これまでは一体であった空間の視覚特性や聴覚特性は、人間をセンサの集合体だとみなすことで技術的に切り離すことができるようになる。究極的には共有する物理的な空間がなくても、情報として仮想的な空間を共有することが可能だが、この音響システムのように物理的な空間の特性をいいとこ取りして、共有している感覚は低コストで実現するARの方が、しばらくは受け入れられやすいように思う。

移動のコストが増えるに従って、物理的に集合させるよりも仮想的に集合した感覚をつくる方にコストがかけられるようになり、普及価格帯はVRで、高価格帯はARで、ということになるのかもしれない。

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